早春には、枯れてしまったのかな、と不安に思っていたいくつかの宿根草や花木も、ちゃんと芽を出し茂ってくるもので、「よくもまぁ」と感心してしまいます。中には、もちろん冬を越せなかったものや、一昨年は大丈夫だったのに去年絶えてしまったものなどもありますが、この厳しい山屋の冬を乗り越えた勝者たちは、新たに今年植えたものとは比較にならないくらいしっかりと根を張り、立派な株になっていて、植物の底力を感じます。
人間にとっては目まぐるしくてちょっと厄介な、夏日-雨-クールダウンを繰り返すこの時期。植物たちは、刻一刻と変化してゆくので、目を離せません!なかなかタイムリーな記事を投稿できていませんが、できるだけ皆様にもお伝えできたらと思っています。
「信州Diary」カテゴリーアーカイブ
6月のマルシェ
鳥の恩返し
梅雨色リース
5月終わりの霧の朝
夏日、真夏日が続いていた塩尻。
一昨日の夜~昨日の朝は、真夏の信州の最低気温よりも高い20℃越えで、半袖で過ごせる程でした。
そんなこんなで、またカラッカラの毎日。草をむしっても土埃が舞い、植えつけた苗や種まきしたもの、山ほどある鉢植えの植物たちは、いくら水やりしても乾いてしまっていましたが、やっと昨晩から恵みの雨が降りました。今朝はしっとり霧の朝。日中は夏日のようですが、こんな風に夜のうちに降ってくれて日中晴れるパターンが、植物にも一番ありがたい。
暗めの古民家の玄関前も、草花のオーケストラで賑やか!
マルシェ用に蒔いた毎年恒例のエッグスプラウト。カイワレと紫色のカラシナ。
*お知らせ*
今週末、日曜日の松本メディアガーデンで行われる‘サンデーマルクト’に出店する予定でしたが、諸事情によりお休みさせていただきます。楽しみにしてくださった方、ごめんなさい!6月は第三日曜日のLABORATORIOマルシェでお待ちしています。
カエルの合唱
5月のマルシェ②
Lily of the Valley
英名では‘谷間のユリ’、和名では‘君影草’なんて、ちょっと趣きのある名前のスズラン。
日本原産のスズランもありますが、一般的に目にしているのはヨーロッパ原産‘ドイツスズラン’。こちらは芳香が豊かで強く、香料としても使われます。大好きな、甘く幸せな香り。
けれど、こんなに愛らしい花なのに有毒植物であるから植物は恐ろしい。葉が行者ニンニクと間違えやすいので要注意で、特に花と根に有毒物質が多く含まれてるのだとか。
フランスでは、花嫁にスズランのブーケを贈る風習があったり、ヨーロッパでは5/1のメーデーにスズランの花をプレゼントすると、受け取った人に幸せをもたらすと言われているそうです。花言葉は‘return of happiness 再び幸せが訪れる’‘sweetness 優しさ、愛らしさ’
4時間のアドベンチャー
連休の頃は、場所によってはまだ桜が咲いていたり、やっと過ごしやすい陽気になり新緑が美しい季節。県外からのお客様も多くどこも混みます。我が家は珍しく来客もなかったので、これといったお出かけはしませんでしたが、混雑しない早い時間に近所の釣り堀でイワナをササっと釣ってきて庭で焼いて食べたり、お天気がよくなった連休後半は、息子と犬たちと遺跡の芝生でサッカーを楽しんだり、畑で草取りをすると続々でてくるイモ虫たちを集めてイモ虫レースを開催したり、それから宣言通りの地元の山登りへ!
息子と犬と。オリジナルフィクションの世界と目の前に広がるリアルな世界とを織り交ぜながらの登山。新緑が本当に美しく、深呼吸して歩くと体の奥深くまで浄化されるようでした。
様々な種類のスミレ、一面に広がるカタクリの群生地、ひっそりと咲くイワウチワ…
私が小学生の頃、度々連れて行ってもらった信州での登山。その一番のお楽しみは高山植物を見つけたり、観察することでした。ちょっと大きめの単語カードに、スケッチと細かい文字で名前や科名、特徴や自生地などの情報を書き込んだ、オリジナル高山植物ミニミニ図鑑を作るほど、どこへ行くにも図鑑とスケッチブックと色鉛筆が欠かせなかったマニアックな植物好きな小学生。今よりもずっと高山植物の名前にも詳しかったように思います。
それから、山でも森でも野原でも通学路でさえも、収集癖全開だった私。今はそこへ息子の収集も加わりるからもう大変!登り始めから、杖代わりの枝に、ピストルに見立てた枝に、宝の地図に見立てた木の分厚い皮に、見事なステッキの形の太い枝に、架空の人物サムの遺品にと、あっという間に両手がふさがり持ちきれない事態!そんなこんなで寄り道も多く、思っていたよりハードな登りに息子も苦戦。本当は標高約1300mの霧訪山山頂を目指していましたが、午後からの登山だったこともあり、標高1200m程の大芝山山頂から両側にカタクリの群生地が延々と続くなだらかなトレッキングコースを堪能し、たきあらしの峰を経てから、下りのコースを選び下山することに。さすがは子供。もう限界と言いながら歩いていたのに、目標地点まできて下りとなると、駆け下りて行って今度はこちらが追い付きませんでした。写真は撮れませんでしたが、途中カモシカや啄木鳥にも出会えた約四時間の私たちのアドベンチャー。次回はまた別コースから霧訪山山頂リベンジに挑戦したいと思います。
雪の重みかなにかで折れたと思われる大きな松の木を熱心に覗き込む二人。
この登山での戦利品あれこれ。
最後は女神さまの水を飲んで生きかえり、恒例のバーチャルフィッシングを楽しんで。