バラの季節がすぎて

バラが咲くと、ガーデンはまるでゲストたちを迎えたオーケストラのように、様々な高さ、姿かたち、色、香りの草花たちが奏で合い、鳥も虫も人間も、その世界に引き込まれていくようです。この時期のガーデンブーケも、最も種類豊富で華やか。小花やバラエティ豊かな葉っぱがより一層引き立ててくれます。今年は自宅でのブーケ作り二回と外部一回の、計3回、バラのガーデンブーケ作りワークショップを行いました。土砂降りの日も、カンカン照りの暑い日もありましたが、参加者の皆さま、遅ればせながら、ありがとうございました!今度はダリアが咲いてくる頃(今月末~8月上旬予定)自宅でのガーデンブーケ作り教室を開催したいと思っています。バラの開花期後半は梅雨に突入し、見ていて痛々しいほどなのが切ないところ。今年はこれまでの梅雨の降り方とはまるで違う激しい雨。甚大な被害を受けている地域を思えば文句など言えません。人間も気落ちしやすい時。梅雨が明ければ、眩しい夏!トンネルの出口はもうすぐです。

6月の終わり

このところは、思ったよりも雨が降らず、肌にまとわりつくようなムシムシ、高温多湿の毎日です。こんな時は、体もだるくなりがちでくたびれますが、庭の緑はなんとも爽やか!早めの夕食後でも明るい6月の終わり。山ブドウの愛らしい巻きひげと、カシワバアジサイの共演が美しくて。

楽しくなくちゃ、つまらない

柚木沙弥郎 NEWS

「柚木沙弥郎のいま」。広告で目にとまり、本日マルシェの帰りに行ってきました。コロナ自粛期間が続いていたので、こういった文化的刺激に飢えていたせいもありましたが、素敵なおじいちゃん好きの私にとっては「染色家,97歳…」など、見逃すことができない!

「世の中なんでもないものなんてないのかもしれない。
しかしそのなんでもないものを詮索するときりがない。
僕はなんでもないものをそのまま面白いと思う。」

「楽しくなくちゃ、つまらない」 –そう語る柚木の創作の源泉は、日々の暮らしの中にありました。– 以下、松本市美術館HPより。

「民藝」と芹沢銈介の作品との出会いをきっかけに、染色家となった柚木沙弥郎(ゆのき・さみろう)。1922年に東京で生まれた柚木は、幼少期より絵画に慣れ親み、戦後は倉敷の大原美術館に勤務したことにより、民藝運動と芹沢銈介の型染作品に感銘を受けた。
 その後、20代半ばから染色家として歩み始め、日々の暮らしから創作の手がかりを得ながら、自由でユーモアあふれる形象や豊かな色彩で多くの人々を魅了し、97歳になったいまも毎日のように自宅のアトリエで制作を続けている。とくに近年の作品は、デザインして切り抜いた型紙をランダムに配置して染色するなど、同じモチーフを幾度も繰り返す従来の型染のイメージとは一線を画す。また染色のみならず、描画や版画、立体造形など新たな表現活動も積極的に手がけている。
 柚木は、松本市にとても縁の深い作家。戦前の旧制松本高等学校(現・信州大学)に入学して青春時代を過ごし、戦後は民藝運動が盛んになったこの地を幾度となく訪れ、登山に親しむなどし、また染色家として信州で個展を開催してきた。いまも松本の街中には、その作品や柚木が提供した様々なデザインを見ることができる。
 本展では、97歳になった柚木の近年の型染作品を中心に、水彩画、版画など約80点を展示。さらに、柚木が松本市内で手がけてきた仕事もあわせて紹介する。誰もが思わず笑顔になる、そんな柚木作品を松本で楽しんで鑑賞したい。

入口では体温チェックがあったり、注意事項がたくさんあったり、警戒態勢の美術館ではありましたが、開催期間も7/12まで延長とのこと。夏日のマルシェで汗ばんだ体が、スーッと落ち着き、心のスポンジが潤うひとときでした。梅雨の晴れ間。中庭の芝生やグリーンと、草間弥生作品が映えて美しい日曜日の午後。息子にとっては常設展示の強烈なインパクトの草間弥生展のほうが印象深かったようですが、不思議とお二人の名前には「弥」という文字が。「弥」には、広くゆきわたる/いよいよ、ますます といった意味があり、90代でもますます国内外でご活躍され、情熱を持ってアクティブに表現し続けている方々の名前にぴったり!人生100年時代です!!

緑輝く6月半ば

毎年スロースタートの山屋の畑でも、瑞々しいサラダ用野菜やハーブがとれています。この二日間、またたっぷり雨をいただいたので、ぐんぐん育ってくれそう。信州では、畑や庭がフル稼働できるのは約半年。不格好で愛らしい野菜や草花、そしてこれからは庭のベリー類がとれます。実りある季節は本当に嬉しくて楽しくて、そして忙しい!

yago

知人から白メダカの稚魚をわけていただいたので、喜び勇んで我が家の通称メダカ池をキレイにし放ったのですが…どうやら石の下に大きなヤゴ二匹が住み着いていたようで食べられてしまいました。忠告通り、ガラス鉢にでも入れてお大事にしてあげれば良かったと反省。けれども、メダカの命の犠牲から学ばせてもらったことがありました。コロナ休校中の「生きた理科の授業」。それからは憎たらしかったそのヤゴ二匹の飼育が日課となり、今に至ります。ヤゴはトンボ類の幼虫の総称。この子たちがあの美しいトンボになるのだから摩訶不思議!ヤゴは生き餌しか食べず、日々向かいの田んぼにお邪魔して、金魚すくいならぬ‘オタマジャクシすくい’でエサを確保しています。ヤゴは瞬間的に下唇を伸ばして獲物をとらえるのですが、そのスピードは水中昆虫としてはダントツの早さと恐ろしさ!固唾をのんでその様子を観察しました。何度も脱皮を繰り返し数週間~何年もかかって羽化するものもいるそうで、いつ羽化するのか、それまでちゃんと管理できるのか不安です。写真は脱皮後の自分の殻とのご対面?おそらくギンヤンマではないかと。他にもシオカラトンボらしきヤゴも先日オタマジャクシと一緒に田んぼから連れてきたので、なんとか羽化まで見守りたいと思っています。(だんだんに子より親のが必死になるはどこも一緒でしょうか…)

 

Rose garden

庭植えのバラは、市販のバラにはない趣きがあります。とても儚げでありながら、みなぎる生命力に満ち溢れていて、形も色も咲き方も香りもそれぞれ。庭で咲いている姿と、切って室内にかざるのとでは、また違った表情をみせてくれます。

                     

2020梅雨入り

一昨日6/12に長野県も梅雨入りしました。今回の梅雨入りはかなりの広範囲。いくら梅雨だからって、そんなに一気に降らなくてもいいのに!と思うような猛烈な雨が連日降っています。これまでの何週間かは、夏日や真夏日が続いたり、すっかり土も渇ききっていたので、待望の恵みの雨ではありますが、ちょっと激しい梅雨入り。庭のバラや花えおつけた植物はみな大雨によりおじぎをしてしまいましたが、人間の手で水をやるのとは違い、やはり雨をもらった植物たちはみるみる潤いを増し大喜びの様子!雨上がりの庭には、思いがけないゲストも登場するもので(写真は5月)生き物たちの息づかいが聞こえるようです。

Scabiosa

スカビオサ(西洋マツムシソウ)が冬を越し、キレイに咲いています。やはり、この厳しい塩尻の冬を乗り越えた功労者は逞しく、春の勢いが違います。長野県の山に自生している大きな薄紫色の花に比べれると、1/5くらいのサイズの小花で、細い茎の先端に次々に花を咲かせます。蕾も花が終わったあとの球状の花ガラも、可憐で可愛らしく、こういう花が入るとブーケも魅力を増します。