粉料理研究家

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私の好きな、堀井和子さん(シンプルで美味しいレシピや、清潔感がありつつ温もりのあるテーブルコーディネート、さりげなく飾る植物、こだわりの雑貨たち…と、本や雑誌の連載から日常のアイディアから、ヒントをいただくこともしばしば。)のプロフィールを見ると、‘粉料理研究家’とあります。私もできることなら、毎日でも粉料理を研究したい…と常々思っています。粉の種類、配合、合わせる食材によって、いくらでも可能性が広がる粉料理は過熱後の変化、出来上がりにワクワク楽しみがあります。同じように粉をこねる主食であっても、パン、ナン、チャパティ、トルティーヤ、点心、うどん、パスタなどなど、あげればきりがない世界の料理。様々なレシピを試しながらも、オリジナルができたら最高! と思いつつ、まだまだオリジナルレシピは極わずか。分量を見ずに作れるものもあるけれど、まだまだ試してみたいレシピだらけなので、人様に差し上げるものでも、こわいもの知らずで新しいレシピに挑戦してみます。レシピはカップ型だったけど、リ
ング型で作ると、なぜか贅沢な感じ。上新粉で作る‘黒糖と胡桃のケーキ’のお味はいかに?

自分に恋した美少年

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水仙の学名はNarcissus。ギリシャ神話では美少年Narcissusが、泉にうつる自分の姿を美しい泉の精だと思い、それに手をかけようと水に落ち溺れ死んだ。泉の精たちがそれをあわれんで、その亡骸を引き取りに水面へでてみると、ただ一輪の水仙の花しか見当たらなかったという伝説があるそうで、ナルシストの語源でもあるようです。ギリシャやローマではビーナスの花、キリスト教では聖母マリアに捧げる花。植物には麻酔性があり、球根の汁はめまい、神経麻痺、心臓麻痺を起こし、古くはヒステリーやてんかんの薬とし、根ははれものや生傷の薬とし、花も有毒。花言葉は美少年ナルシッサスの伝説から‘本能的な自愛’‘うぬぼれ’。なんだか、こんなことを知ってしまうと、あの可愛らしい春の花を見る目が変わってしまいそうですが…代表的なラッパ水仙の花の中央にはナルシッサスの涙がたまっている、と言われているそうです。それにしても、チューリップやユリはひとつ残らず食べてしまうネズミが、水仙は一切食べないわけですね!山屋の水仙はまだでてこな
いけれど、近所の日当たりのいいお庭では、1センチほど芽がでていました。〓の陶器の入れ物は、初めての海外(短大のガーデンデザイン研修で行ったイギリスのリサイクルショップ)で買ったもの。ひび割れだけど、味があって一目惚れしました。モノが入れられるスペースは小さいので、アクセサリー入れかな?とも思いつつ、ガーデンで採取した種を入れてあります。山屋ガーデンを賑やかに彩る水仙たちが待ち遠しい!

日曜日の朝ごはん

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農業研修中に、一緒に野菜農家で働いていたポーランド人の若いカップル。爽やかで真面目で仕事ができる彼らが、一度夕食に呼んでくれたことがありました。部屋は私と同じ、屋根裏のような三階の一室でしたが、労働者のキッチンは、屋外にあるトレーラーハウスのようなコンテナ?でした。そこで作ってくれた、すりおろしたじゃがいも、小麦粉、卵、塩コショウを混ぜて焼くパンケーキのようなもの(記録はしてなかったので、分量は適当だけど…)を焼いてみました。ケチャップをつけてもいいし、メープルシロップでも意外に合い、息子も「うーん」と唸りながら喜んで食べていました。ポーランドの彼らは、国に帰ったら結婚するんだと、目を輝かせて話してくれたけれど、今頃きっと幸せな家庭を築いているんだろうなぁ、と思った日曜日の朝でした。

降りました!

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また昨夜から今日にかけての雪がしっかり積もりました。雨だと家から出てこないくせに、埋もれる高さの雪でもおかまいなしで走り回り、ボールで遊ぶシュピと、張り切って雪かきを手伝ってくれる、現在2歳1ヶ月の息子と共に朝から雪かきイベント!3月の雪なので、午後にはみるみる溶けてべちゃべちゃになって、厄介です。今シーズンはあと何度、雪が降るでしょうか。そろそろ冬眠態勢から抜け出さなくては!

ささやかな夢

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スイスの首都ベルンの古本屋さんで売っていた、古い植物図鑑の一枚一枚。無造作におかれていた何百枚の中から、まるで中古レコードを探すかのように夢中になってこの三枚を選んだことを覚えています。樹木の葉っぱシリーズ、イネ科植物シリーズ、コールラビなどの野菜シリーズ、ボタニカルアートでも、植物画とも違う、飾らない植物図鑑の絵がなぜか好きです。そして、図鑑の絵の配置がまた面白かったりします。もちろん分類や、アルファベット、あいうえお順の配置も多いのですが、同じ仲間ごとに並んでいると、統一感がある中にも、色合い(中でもイネ科植物シリーズのようなシックな色合いが好き!)や大きさなど、デザイン的に感じます。洋書でも牧野富太郎先生の図鑑でも、ただ絵を見て同じように楽しめるのも図鑑の魅力かもしれません。先日久しぶりに出して見ましたが、いつか、気に入った額に入れて飾りたい、というささやかな夢を抱きつつ、今は大切にしまってあります。

お気に入り

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最初のスイス滞在の時に、近所のリサイクルショップで一目惚れしたカップ&ソーサーとミルクピッチャー。全部で日本円にして700円程度と、驚きの価格に加え、上品な金縁と大きさ、柄など、ありそうで、なかなか出合えない、お気に入りのセット。普段から愛用していますが、濃いめのコーヒーを入れ、お客様にお出しすると、好評です。
残念ながら、数年前にカップを一つ割ってしまって、次にスイスに行った時に、期待してお店に入りましたが、あいにく同じモノは売れてしまっていました。今、思えば買い占めておけば良かったなんて、欲が出るけれど、壊れるモノだからこそ、貴重なんだと思います。

雨の散歩道

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今日は一日中、冷たい雨でした。明け方は雪だったようで、うっすら白く雪が残っていました。昨夜はなんだか疲れてしまって、息子と共に(ベッドは別々)21時前にはベッドに入りました。たっぷり睡眠もとれたので、今朝はお天気はいまいちだけど、一番で最近お気に入りのオリーブのパン生地を一晩中暖かかったマメタン炬燵で発酵させ、久しぶりに生地から手作りのホットケーキを作りました。それから、用事があって松本方面へ行ったので、春には桜が見事な弘法山に寄り、雨でもお散歩必須のシュピとびしょびしょになりながら、山を歩きました。この景色が一面ピンク色に染まるなんて…自然はすごいなぁ、なんて思いながら。満開の桜が見られる日が待ち遠しい、冷たい雨の一日でした。

レーズン入りスコーン

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思えば、これまでにスコーンを作ったことがない私。バジルペーストを練り込んだ変わり種をクリスマスに焼いたことはあったけれど、由緒正しいイギリスのトラディショナルスコーンを焼いたのは、今日が初めて。スコーンのレシピはあらゆるお菓子作りの本に登場する中で、今回はイギリスの家庭直伝のレシピを選びました。卵黄を加えることで、優しい黄色の風味豊かなスコーンの完成!生地を冷蔵庫で休ませなかったため、見た目はいまいちだけど、ラム酒漬けレーズンをちりばめたホカホカのスコーンを割って、メープルシロップをかけていただくのは、最高に贅沢な気分です。それにしても、日本人はスコーンが好き。カフェやお菓子屋さんでも、手軽な割には、けっこういいお値段するのに、人気があるのはなぜなんでしょう…

正方形の黄色い本

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若い頃の旅でも、農業研修以降、スイスの家族を訪ねる時でも、私はオフシーズンの格安航空券を探して行くことがほとんど。各航空会社の飛行機に乗ったり、たとえ乗り継ぎの為だけだとしても、その国の特色、雰囲気や食べ物を楽しめるのも魅力です。そんなことで、これまでに約10ヵ国の飛行機に乗りました。時には30時間くらいかけて、南回りでマレーシアやシンガポール経由で、空港で(空港料金なので、現地では割高なんでしょうが、日本に比べれば安い!)マッサージしてもらったことも。そして今までで一番印象的なトランジットといえば、フィンランド航空、ヘルシンキ乗り継ぎ。その時の格安航空券会社の女性と意気投合したおかげで実現した無謀な計画でした。それはスイスに10日ほど手伝いに行った帰り。せっかく憧れのヘルシンキに上陸するなら、街にも行ってみたい!という私の思いをくみ取ってくれた彼女は「トランジットは24時間以内の滞在は可能ですよ!」と24時間以内に乗り継ぎ可能な便を探してくれました。夜21
時頃、山ほどのスイスからの荷物を抱え、身軽なビジネスマンのヨーロッパの人20人足らずの乗客に紛れ、小さな飛行機に乗り込みヘルシンキへ。空港から市街まで一時間ほどバスに揺られ、歩いて予約したホテルにたどり着いたのは、すでに0時すぎ。疲れはて、シャワーを浴びて直ぐに寝ました。翌朝は7時前に起き、北欧らしい魚のオイル漬けや酢漬けも並ぶ朝食バイキングをそそくさと食べ、8時には街へ出陣!以前、雑誌の特集でチェックしておいた数ヶ所のお店を、いかに短時間で回れるか考えながら、張り切ったものの、真冬の北欧はお昼近くなって、やっと明るくなるわけで…暗闇の中、足早に本屋さん、デパート、古本屋さんを回りました。その古本屋で車好きな私の目に止まった、この可愛い本は、上品なクラシックカー図鑑といったところ。写真の1956年のシトロエンなんて、とても美しい! ヘルシンキでの駆け足の旅は、その後も、有名な陶器メーカー‘アラビア社’の工場隣接のアウトレット販売店、バスから見えて気になって途中
下車したリサイクル屋さん、街のスーパーなどを巡り、ダウンコートが暑苦しいほど、最後は走ってホテルまで預けた荷物をとりに行き、大荷物で空港行きのバス乗り場へ。汗だくで、ギリギリ空港のチェックインに間に合いました。帰りの飛行機では、日本の大学3年生というフィンランド人と仲良くなったり、20代の一人旅だからこそできた盛りだくさんの旅は、いい思い出です。またいつか、ゆっくりヘルシンキの街を訪れてみたいな。

豚のカッティングボード

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スイスの田舎町で出合ったこの豚のカッティングボード。スイスの家にも、サラミ専用?のよく使いこんだ豚ちゃんがあって、すました顔でシェフが自分のおやつ用にこの上でサラミを切っている姿が、忘れられません。我が家では、なんとなく傷つけてしまうのが、もったいなくて、キッチンの飾りになっています。今日も豚ちゃんに見守られながら、大好きなキッチンに立ちます。