雨の日と月曜日は

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アン・バートンを知ったのは学生時代にアルバイトしていた小さなビストロでした。ジャズ好きなシェフが集めてきた数多くのCDの中からセレクトして音楽をかけるのも私の仕事で、それまでジャズという音楽には馴れていたものの、自ら興味を持ったきっかけを作ってもらいました。シェフは頑固者で、一人しか雇わないバイトの子も長く続くと珍しがられるほど、カウンターのお客様の目の前でも怒ったり、注意したり。CDが終わったままになっていると、すかさず「音!」ときつく言われるのは、今となっては笑い話。でも、閉店前には、ビル・エヴァンスの‘ワルツ・フォー・デビー’、雨の日にはアン・バートンの‘バートン・フォー・サートン’を流す彼のこだわりには同感でした。‘雨の日と月曜日は’はこのアルバムに収録されているカバー曲で、カーペンターズの名曲としても知られています。同CDには私の洋楽ベスト1といえるデスぺラード(ならず者・イーグルス)のカバーもゾクゾクするほど。このアルバムを初めて聴いた時は鳥肌がたち、すぐに名前をメモしてショップへ向かいましたが、すでに廃盤になっていて、中古ショップを探し回りました。ところがしばらくして「復刻版が発売される」とシェフが教えてくれ、待ち望んでいたある日、シェフからアルバムをプレゼントしてもらいました。

今日は真冬の雨。被害もあるけれど、雨より雪のほうがいいなぁ、と思いつつも久しぶりにアルバムを出してくるきっかけをくれた、この雨も悪くはないかな、と思いました。

 

お子さまセット

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我が家の息子には、わりと早いうちから大人同様の食器と食べ物を食べさせています。外出先ではプラスチックも使いますが、チビちゃんだからと落としても割れないプラスチックの食器ばかりでは、まず味気ないし、陶器やガラスは大切に扱わなければいけないことをなかなか覚えないような気もします。友人からプレゼントされた陶器の可愛いマグは毎食愛用していますが、約一年無傷。他のものにしても割られたものは今のところありません。誰かも言っていたけれど‘本物’を教えてあげることは大切なんだと思います。それに、本人も大人同様の食器にしたり、いつもと違う器にしたり、彩りよくきれいに盛り付けたりすると、嬉しそうに、張り切って食べます。いくら小さくても、心を込めて一人前に扱ってあげれば、そういう心はちゃんと伝わるんですね。

こたつでのランチには、食べやすい磯辺細巻き、山屋の春の香りを閉じ込めておいたフキ味噌の焼きおにぎりとムシパン、おやつにはストーブであぶった頂き物のホシイモ。
どれもまるで高校生の男の子のように、片手でムシャムシャ口いっぱいに頬張っているなんとも逞しい姿と食欲に感心しました。

奈良井宿アイスキャンドル祭り

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数年前から行ってみたいと思いながらも、日程が合わなくて行けなかった‘奈良井宿アイスキャンドル祭り’に念願叶ってやっと見に行くことができました。
外気温マイナス6℃の極寒のもと、鼻が痛いくらいの寒さも我慢できるほど、美しい光景に感激しました。NHKの朝ドラ‘おひさま’の舞台ともなった塩尻市、奈良井の宿場町は昼間訪れても風情があって素敵だけれど、一年に一度、 2000個を越えるアイスキャンドル(バケツで作るそう)の暖かな光に照らされた古い町並みは一味違った演出で、ただ心を打たれるばかり。豚汁の振る舞いに誘われ、小さな建物の中で身も心もあたたまる豚汁をいただいていると、タイミングよく目の前に花火が上がったり、地元テレビのインタビューを受けてしまったり、と面白い思い出もできました。また来年も行きたいな。

黒豆三昧

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豆好きな私にとってのナンバーワンは、なんといっても黒豆! ふっくら煮たものから、最近すっかりお馴染みの‘絞り豆’?、黒豆おかき、黒豆茶に黒豆納豆…と、それぞれの美味しさを持つ黒豆。我が家のアラジンの灯油ストーブ&ル・クルーゼのお鍋は、煮豆にはベストカップルで、冬の間に何度豆をにてもらうことやら。小豆や白花豆、大豆、金時豆…どれもふっくら柔らかく仕上げてくれます。黒豆は、じっくり味を含ませ柔らかくするために、出来上がるまでに2、3日かかりますが、その手間と時間に変えられない美味しさがあります。息子も私も一粒食べだしたら止まらない! 煮豆はある程度量があったほうが上手に炊けるので、いつもたっぷり作って、冷凍したり、色んな食べ方で楽しみます。
初挑戦、自己流の‘黒豆むしぱん’も‘黒豆パン’も子供も大好きな美味しいオヤツに。黒豆ってすごい!

春を待つ

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ここ最近、あまりに寒くてちょっと春が恋しくなりました。気分だけは明るく温かく!と思って、キッチンに春色コーナーを。球根付きで切り花として売られていた姿に一目惚れし、黄色とグリーンの小さなチューリップ‘モンテカルロ’を一本。友人からもらった、実験用のメスシリンダーに入れるとピッタリで、オマケ(小さな蕾の二番花がこっそり!咲かせられるかなぁ…)がまた可愛い!

昨年末からある、原種のクリスマスローズ‘フェチダス’はグリーンのベル型の花が可憐で、大好きな花の一つです。

大きな卵のクロスは、ロンドンに住んでいた友人から10年前くらいにプレゼントしてもらったもの。

最近、柑橘類の皮や生姜の皮など捨てずに、乾燥させてからネットに入れて、お風呂に入れて香りを楽しんでいます。

モスグリーンの器は、スイスで200円くらいで買ったもの。
気分だけは春気分だけれど、極寒の日々が続ています。。

雪のリンゴ畑を抜けて

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思い立って、安曇野の祖父母のお墓参りに行ってきました。とはいえ、整備されてないお墓は10センチほどの雪に覆われ、せっかく飾っても凍ってしまうので、お花は諦め、ただお線香だけあげてきました。
今朝の山屋は(外気温マイナス10℃くらい)キッチンにある、台拭きや食器洗い用スポンジがパリパリに凍り、昨夜から浸水させておいたお豆の水や花瓶の水に2、3ミリの氷が張り、サーモスタットが作動してるにも関わらず、洗面所や洗濯機の水道が凍り、一時的に使えない…と散々でしたが、この寒さに尻込みせず外出したおかげで、またまた感激する景色にたくさん出会うことができました。安曇野はいつ行っても景観の美しさに心が動きますが、雪景色はまた格別。お化けのような独特のリンゴの木の樹形が雪によって引き立てられ、葉も何もついてないのに、不思議な生命力を感じます。春に咲く満開の花や、たわわに実る赤いリンゴを想像しながら、パノラマに広がる雪の山々を眺めながら、リンゴ畑を抜けての小さな旅。祖父母には「また雪が溶けたら会いに来るからね」と約束してきました。

白の世界

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このところ、よく雪が降ります。除雪してない場所は歩くとズブズブと足が埋もれてしまうので、足の短いシュピは埋もれないように、まるで野うさぎのようにピョンピョン雪の中を跳び跳ねています。
白い雪のキャンバスには、夕焼けの山が映え(携帯写真ではあまりキレイに撮れませんでしたが…)その美しさに足を止めました。
雪をかぶった風景は、見苦しいものや今一つ絵にならないものを覆い隠してくれ、いつもよりもずっと美しい。‘雪化粧’とはよく言ったもんだなぁ、と感じるこの頃です。
寒くても、雪かき作業があっても、運転中怖いめにあっても、冬には雪の降る地域に住んでいたいという気持ちは揺るぎません。

フランスの小皿

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学生時代に母がプレゼントしてくれた、フランスのアンティークのシェル型小皿。来客がある時など、ちょっとしたものをのせて、よくお出しします。シェル型にバランスよく絵付けするのは難しいと思うのですが、なんともいえない色合いの魅力的な野菜たちの絵が素敵で、小さくてさりげないのに、テーブルが華やかになります。スイス、リンツ社の薄くてビターなチョコレートは、チョコレートを好んで食べない私でも、ついつい手が伸びてしまう上品なくちどけ。コーヒーを入れて、ゆっくりカフェタイムをとれるのも冬のうちだけ…と、ついつい炬燵から抜け出せず…

松本にて。

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昔から大好きな城下町、松本。たいていのものが揃い、オシャレなお店やこだわりのお店があって、美味しいお店があって、ブラリ歩きたいところ。でも実際に信州に移り住んでからは、意外と足を運ぶことも少なく、県外からのお客様を案内したり、何かはっきりした目的がないと行くこともなくなってしまいました。今日は、どうしてもの用事があって、久しぶりに松本へ。私にとっての松本の魅力は、美しい景色の中にあって、新しさと古さが共存し、文化的な香りがすること。今日も今まで気づかなかった古い魅力的な建物に感激しました。そして、あがたの森は、いつ行っても変わらない憩いの場所。
本当はもっともっと松本を知りたいけど、もったいぶってちょっとずつ新しい発見を楽しんでいます。