Snowdrop スノードロップ

昨日は一日中、雪が降ったり止んだりしていました。

それでも、一昨日の雨で一気に雪解けが進み、ちょうど一ヶ月前の大雪以来
塞ぎこまれたままの地面がようやく見えてきました。

そして、そこには!
「春の使者」とも呼ばれる小さなスノードロップが咲いていたのです!
毎年3月上旬頃、庭で一番早く咲いて心をときめかせてくれるスノードロップ。
雪の残る寒々しい背景の中の、雪の雫という名前がピッタリの大好きな花。
さすがに今年はあの積雪のおかげで、花びらも痛々しい様子ですが、本当に
植物の健気さには頭が下がります。

我が家のスノードロップは、草丈10cm足らず。
南ヨーロッパ原産のヒガンバナ科の球根植物で、別名「待雪草マツユキソウ」。
花は夜になると閉じ、昼間の暖かい空気を保管しているそうです。

伝説も色々で、アダムとイヴが楽園を追われた時に天使が励まし、降っていた雪
に息を吹きかけると、落ちたところにこの花が咲いていたという説の他、ドイツ
では神様が世界を創った時、雪に花から色をもらうようにと命じたが、どの花も
色をあげるのを拒み、唯一スノードロップだけが応じたので、雪が白いのだとか。

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花コトバは、「希望」「慰め」「逆境の中の希望」
驚いたのは、人にあげると「あなたの死を望みます」だそう!
こんなに可憐な花なのに意外でしたが、雪にも負けず厳しい寒さの中で孤独に
咲いている姿には、どこか物悲しさを感じてしまいます。

春の嵐

このところずっと真冬の寒さが続いていました。
昨夜からの強風でやっと3月らしい気候に切り替わったのか、
今日は一日中春の嵐のようで、日中の気温も一気に10℃以上になって。

私は、どうもこの時期になると、色々と悩んだり不安になったりします。
春の変わりやすい気候、自然界の動きと共に、心も落ち着いてはいられず、
何かしなきゃ、でもちっとも進んでない、という焦燥感に襲われます。

昨日は3・11。
ラジオは一日中その話題で選曲も静かな曲が多く、きっとそれぞれに
皆が何かを思い、考えた日だったのではないでしょうか。
二度とこれほどの悲しみや苦しみに日本中が襲われることがないように。

三年経った今でも、深い傷跡に胸を痛めながら前に向かって進んでいる
被災地の方々の苦労を思えば、私の悩みなど情けなく思えてきます。
深刻な問題はまだまだ山積みの被災地や被災者が、心から安心して生活
できる日々が来ること、福島の子どもたちの健康を強く祈っています。

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古いメスシリンダーも花活けによく使っています。
実験器具って、とても魅力的。とりわけ古いモノは。

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昨日誕生日の友人にささやかなお花を送りました。
3・11は忘れてはいけない日。でも、彼女のように3・11が記念日である人々、
それを取り巻く人々が、いつの日にか思いきり楽しく、笑顔でこの日一日を
過ごせたらいいなと思います。

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*今月のイベントのお知らせ*
3/16(日) 11:00-15:00 松本LABORATORIOマルシェ
春を感じる寄せ植えやリース、手づくり小物などを販売いたします。
だんだん外へ出たくなる季節。ぜひ、お出掛けください!

大久保ハウス木工舎

大久保ハウス木工舎さんと知り合ったのは、約一年前。
年に一度の拡大版JAVAマルシェに出店した時でした。

青空の下で、洗練された美しく実用的な木工品と、彼女の素敵な笑顔が
輝いていて、吸い込まれるように色々とお話しました。
大久保ハウス木工舎さんは同年代のご夫婦。二年前より松本・中山の
山の上の公民館に暮らしながら、誠実にこだわりのモノ作りをしています。
私はまだ訪ねて行ったことがなのですが、早く行ってみたい!
現在、お隣の古い民家を自分たちでギャラリーショップに改装中だそうで、
とても楽しみにしてます。

大久保夫妻との出会いは印象的でした。
ご主人は、長髪のまとめ髪にかんざしのような「エンピツ」が粋な職人。
奥さん曰く「家で博物館ができそうなくらいの刃物狂い」。

年下の可愛い奥さんは、京都生まれ。京都のコトバと笑顔が優しく残り、
小物の製作、イベントでの接客販売、Web関連他、お裁縫、お料理上手で
人当たりがよく、ご主人と大久保ハウスを全力で支える姿勢が美しい。
いつも彼女のブログにも励まされています。

そんなお二人とは急接近で、マルシェ終了後にウチに寄ってくれたり、
結婚祝いのカッティングボードに添えたいと、リースを注文してくれたり、
会った回数はまだ数える程度なのに、強い親しみを感じています。

大久保ハウス木工舎さんの初の松本クラフトフェア出店が決まりました!
心から応援している私としては本当に嬉しいニュース。
きっと近い将来、松本を代表する木工家になると信じています。

大雪で延期になった2/23のビクトリアンクラフトさんでの
出張ミニマルシェに来てくれた時の様子。
人気商品の野菜箱を積み上げてディスプレイ。

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見れば見るほど美しい木べらやカッティングボードは
最後までカンナで仕上げるこだわりの職人技。
ヤスリで仕上げるよりもずっと手間がかかっています。

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奥さんお手製の布袋ツキも嬉しいところ

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こちらは一本一本形が違う新作大型スプーンたち

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なんと!いつかは買いたかった木べら。
誕生日プレゼントいただいてしまいました!
カンナ仕上げの木べらは、水切れ、油切れが違うとは
聞いていましたが、本当にお見事!
使い込んでいくのが楽しみで、さっそく愛用しています。

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何種類もの木材の中から、私が気に入ったのは
「朱里桜 シュリザクラ、シウリザクラ」でした。
桜とは言え、白い穂状の小花が咲く山に生育する樹木で、
もしかしたら、私がウワミズザクラだと思って見ていた
ものがそうかもしれません。性質がよく美しいことから、
家具や小物、楽器に使われる木材だそうです。

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山屋ワークショップ vol.2

“イースターを待つ春の寄せ植えリースづくり”終わりました!
数日前雪マークがついていた今日が、良いお天気になってくれたおかげで
春の寄せ植えづくりも心弾みました。

針金とツルでできたリース型の土台にヤシ殻を敷き詰め土を入れて植え込みます。

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春の風を感じそうな球根植物たちから元気をもらって。

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咲き始めのムスカリは本当に可愛い

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ミニ水仙‘テータテート’

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ミニ水仙、ムスカリ(白、ブルー)、ヒアシンス(白、紫)、クロッカス、
スミレ、グレコマ、苔などを使ってこの時期ならではの球根寄せ植え。
皆さんとっても楽しそうに作っていました

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中でも、卵の殻の登場で盛り上がりました。
食べるのも飾るのも好きなたまご。使う度に大きく割らないように気をつけて
貯めておいたたまごの殻に苔をのぞかせて飾る。そんな遊び心も大事にしてます。

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けっこうリアルなウサギのキャンドル。
もったい無くて、火を灯したことはありませんが。

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それぞれに物語のある寄せ植えリースが完成!

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終わってからのカフェタイムはお楽しみのひとつ。
初めてのレシピでリンゴ10個で作るタルト・タタンを。

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Brot und Zuppe パンとスープ

豚肉と大根と白インゲン豆の煮込み。一度作ってみたかったレシピ。
ニンニク、セージ、粒コショウと塩だけの味付けですが、
コクのあるおいしいスープが大根にしっかり染みこみました。20140304-141853.jpg

こちらは蕎麦粉のプチパン作り。最近では私の方が助手になってることも。

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翌日は、具材をさいの目切りにして動物ミニペンネとスープにしました。
蕎麦粉のプチパンとの相性もよく、ワンプレートランチに。
琥珀色のりんごジャムはお口直しにちょうどよく、
蕎麦粉パンの優しさを引き立ててくれました。

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冬の間は外仕事ができない分、ワークショップを積極的に行ったり、
新しいレシピや作ってみたかったレシピ、創作料理に挑戦したりと
この時期こそ大切な「種蒔き」の時。
落ち込んだり、滅入ることがあっても、気がつけばキッチンに立って、
黙々と何か作り始めています。美味しいモノは人を笑顔にさせてくれる。
たとえそれが簡単なお漬物であろうと、お菓子であろうと、私にとっては
料理、モノ作り=心の栄養素。

ご近所

ココはどこでしょう?

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旅先?
いえいえ、徒歩2,3分のご近所です。
一本路地を入ると、風情のある合掌造りの家や蔵がたくさんあって、
犬の散歩で小旅行気分。

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大好きな「日産の農薬」看板。

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ここに住んでいると、どうしても移動は車になってしまいます。
なかなか時間がないけれど、本当はもっともっと歩いてみたい。

知らない道を歩くワクワク感。
ウォーキングの爽快感。
小さな発見の連続。

あそこの窓枠がいいだとか、古びたトタンの小屋が可愛いだとか。
ささやかなお気に入りたちは、豊かな気持ちにさせてくれます。

Apfel Konfiture

コンフィトゥーレとは、ドイツ語でジャムのこと。
フランス語のコンフィチュールと似ています。
私が研修していたスイスの農家でも、直売所用に10種類以上の自家製ジャム
を常時販売しており、毎週のように何かしらのジャムを作っていました。
イチゴ、ルバーブ、あんず、ラズベリー、ブルーベリー、ブラックベリー、
スグリ、プルーン、カリン、西洋ニワトコ、リンゴ…
リンゴは契約しているリンゴ農家の搾りたてリンゴジュースを使ってジュレに。

旬の果物を下処理して大量に地下の巨大冷凍庫の保管し、在庫が少なくなれば
そこから出してきて製品にして店頭に並べると共に、毎日の朝食に欠かせない
ジャムは、自宅用にも常にストックしています。
スイスでのジャム作りは日常生活の一部、と言ってもいいくらい。
大好きな仕事のひとつでした。

大切にしすぎた富士リンゴたち。
いよいよボケてきたり、部分的に腐ってきたりしているので
慌ててコンフィトゥーレを作りました。
皮と種のまわりは雪の上に投げれば、鳥たちが集まって楽しいエコに。

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富士リンゴは甘みが強いので、たっぷりレモン汁を入れて。
赤くキレイな皮も混ぜておくと、赤みがかった色になります。
しばらくグラニュー糖と混ぜておき、水分を出したところで
ストーブの上に乗せて、時折かき混ぜるだけで。

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琥珀色の富士リンゴのコンフィトゥーレの完成!

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‘イースターを待つ春の寄せ植えリース作り’
まだ空きがございます!ご希望の方はぜひお申し込みください。
●3/9(日) 13:30〜(所要時間1時間半程度+カフェタイム)
●定員5名様
●お一人様5000円(コーヒーor紅茶、自家製ケーキ付き)
●場所は塩尻市宗賀。お申し込みいただいた方に詳しくお教えします。

お問い合わせ、お申し込みは
mayu.yamamura@garden-yamaya.comまでお願いいたします。

JAVAマルシェ

3/1は三月の塩尻の美容室&ギャラリーJAVAさんでのマルシェがありました。
朝のうちは雨でしたが、次第に薄陽もさしてきました。

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取り憑かれたように彫刻刀で彫り上げた流木の看板?は持ち運びに便利!

三月のブーケたち。
山屋のガーデンブーケが作れるのは、二ヶ月くらい先。待ち遠しい!
マルシェにお花がないとさみしいので、それまでは仕入れたお花で。

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ラナンキュラスの、この絶妙な色味!

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春らしい寄せ植えは、あるだけで気持ちが明るくなります

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JAVAマルシェには、ウチの他にkoba庵さんのパンが並び、あっという間に
売り切れてしまうことも。
毎月第一土曜日11:30〜13:00すぎまでやっています。
春には、年に一度の拡大版マルシェもあるのでお楽しみに!

毎日が野鳥観察会

大雪の後、飛び交う鳥達も食糧不足のように見えて、保存しておいたリンゴを
慌てて家の前に置いておくと、あっという間にみるみるうちになくなりました。

息子も大雪の後の鳥たちを可哀想に思ったのか、シュピの散歩で鳥を見つける度に
「鳥さーん、僕のおうちにおいしいリンゴがあるからね〜!そこを曲がって行った
ら僕のおうちだよ〜!」とご近所中に聞こえそうな大声で叫んでいました。

冬の山屋に集まってくる鳥たちは、ムクドリ、ヒヨドリ、ツグミ、ジョウビタキ、
オナガ、セキレイなど。よく観察していると、単独行動派と、集団行動派がいて、
たまに二種類以上の鳥が一緒にいることもあれば、喧嘩して突っつきあったり、
叫んでいたり、はたまた時間割が決まっているかのように静かに交代したりと、
見ていて本当に飽きません。息子の宣伝効果もあったようで。

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向かって左がツグミ。(冬によく鳴くこの鳥が、夏に鳴かなり「口をつぐんでいる」
というところから、この名がついたそうです。

オレンジのくちばしの2羽はムクドリ。毎年山屋の軒先の柱ごとに巣作りをして
春は早朝から隣人トラブルみたいに喧嘩して、大騒ぎ!
ムクドリたちは、必ず2羽で来て、一羽が見張りをしてる間にもう一羽が食べて、
他の鳥が来ると2羽でギャーギャー追い返して、ずるいなーと思ってました。
調べてみたら、集団行動派で、群れになることからこの名がついたそうで、育児
も両親揃って仲良く餌を取りに行くんだそうです。
もともとは、農作物に害を及ぼす虫を食べる益鳥とされていて、平均的なムクドリ
の家族が1年間に捕食する虫の数は百万匹以上。害虫を1匹駆除するのに1円かかる
と言われていた当時、ムクドリ1家族で年間に百万円以上の利益を国家にもたらす
「農林鳥」とたたえられましたが、その後生息環境の破壊により大量に増殖すると、
騒音や糞害などが問題になり、いまでは狩猟鳥に。

キッチンの窓からは…

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すごい勢いでリンゴがなくなってしまうので、時間稼ぎ。
突っつくと揺れるので、食べにくくてぶらさがったり、一個のリンゴも一日持ちます。
こちらは、私が一番好きなヒヨドリ。(ヒヨーヒヨーと鳴くことから?らしいです)
頭の毛が逆立っている子もいて、その顔と長くて細身な体が可愛くて。
花の蜜や果物の蜜が大好物で身近な鳥ですが、意外と警戒心が強くてなかなか撮れない。

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飛ぶのも重そうなまん丸のツグミ。冬でも鳴き声を聞いたことがありません。
警戒心がなく、半径1m以内を歩いてもへっちゃら。

Snow cafe

塩尻は昨日から雨が降ったり止んだり。
屋根の雪が解け、家の前の雪もだいぶ消えましたが、地面はグチャグチャ。
やっぱり雪の白一色の景色の方がキレイだなぁ、なんて思ってしまいますが、
雪解けが進んでくれないと、もちろん困りますものね。

そのうちケガをしそうだなぁ、と思っていたツララもなくなって良かった!

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日に日に成長して、最終的には私の肩に当たるほど。約3mのツララに。

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大雪の後、キッチンの窓から見える位置に、テーブル席を作っておきました。
雨の降る前のキレイな雪の中での‘スノーカフェ’。
ご機嫌な小さなお客様は、先ず自分でカゴに入れて運んで行った本を読んで、
それはそれは美味しそうに笑顔いっぱいで食べていました。

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いつもは進みが遅い野菜6種のコンソメスープもペロリと完食!

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こちらは大人用。
焼きたてオリーブと自家製セミドライトマトのハーブブレッドとフィドルさんのパン。

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2月も今日でおしまい。
信州の長く厳しい冬も、いよいよ終盤です。
よくよく見ていると、樹木の芽がなんとなくふっくらしてきました。
春まで、もうひと息!これからは自然界の変化に目が離せなくなります!