Abendessen 夕食

週に一度のパン焼きの日である土曜日。
そんな土曜日の晩には、美味しいパンとチーズやテリーヌ(直訳すると肉のチーズ)
それから3Minuten Ei (3分卵=黄身がとろーり茹で卵)やヨーグルトなどが食卓を
飾ります。

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3分卵を食べる時は儀式みたいに、エッグスタンドにのせた茹で卵の先端を
カンカンとナイフで叩きつけ、蓋を外すようにし、アロマ塩をかけながら
ティースプーンですくってうやうやしく食べます。

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日本にいると、滅多にチーズやヨーグルトやサラミを食べないけど、
スイスの乳製品や肉製品は、本当に美味しくて、ついつい手が伸びて
しまいます。何を隠そうスイスに行くまで、私は乳製品が苦手で、ピザ
以外のチーズやヨーグルトは食べられなかったんです。その歴史を覆す
ほど、スイスの乳製品は美味しかったという訳であります。

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*明日4/19(日)は松本LABORATORIOのマルシェです。
皆様のお越しをお待ちしております。(11:00-15:00)

Weissenstein

ノロノロしていたら、スイスに行ったにも一ヶ月前になってしまいました。
まだまだブログの話題にしたい事はたくさんあるのに、追いつきません。

さてさて、そんなわけで隣町の1280mの山へ行った時の事を。
Weissenstein=直訳すると「白い石?」

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驚いたのは、木造のデザイン的なステーション。
この冬に、リニューアルしたそうで、木の香りがプンプン漂っていました。

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20150417-201136.jpg< あいにく霞がかっていましたが、晴れていればジュネーブ湖も 見えるそう。 20150417-211459.jpg

スイスの人々は、本当に山が好き。
休日の楽しみとして、トレッキングに出かけたり、散歩感覚でちょっとした
山へハイキングに出かけたり。世界にも誇れる優れた登山列車のおかげで、
いつでも気軽に山頂に行けたりするわけです。

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ゴンドラの終着駅も、何時の間にかあんな遠くに。

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牛の放牧時に、牛がこれ以上外へ行かないための工夫

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トレッキングやハイキングに、山小屋でのカフェはつきもの。

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子どもはたいていシロップ(ベリー味など)を飲みます

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外には、昔の木製のリフトが残っていました。
なんてカワイイ。

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楽しい遊具もたくさん!

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靴の泥落としもデザインかつ機能的。

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Landi

毎回欠かさず買い物に行くスイスの農協。

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ディスプレイ、デザイン、色。
農協のクオリティの高さに感激します。

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農協でももちろんイースターグッズがたくさん売られていました。

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花苗コーナーは春爛漫!

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プリムラ(サクラソウ)のシックな色のものも。

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肥料もジャケ買いしたくなってしまいます。
それ一目見て、何用の肥料かわかりやすい。

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種袋は、この通り。
日本の種苗メーカーも、もう少しセンスアップに力をいれて欲しいな、
と常々思います。見ているだけで育てたくなるようなワクワク感に、
ついつい衝動買いしたくなって、いつも種選びには時間がかかります。

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Schneeglöckchen 待雪草

スイスの気候と長野県の気候とはよく似ています。
よって、農産物も共通するところが多く、例えばりんご、ぶどう、あんず、
レタス、キャベツ、アスパラガスなど。
三月のスイスは、塩尻よりもずっと暖かく、ひと足早い「春」を感じました。

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よくよく考えると三月のスイスは二度目。
こんなに至るところにスノードロップの群生が見られるなんて、
今回はじめて知りました。ちょっとした芝生の中、家や建物、
木の周り。野性的な淡い色のプリムラや、ちょっと山へ行くと、
ライムグリーンが鮮やかなクリスマスローズの原種らしき花が
自生していました。

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スノードロップ
ヒガンバナ科の耐寒性球根植物。
和名「待雪草」。春一番早く咲くので「春告草」ともよばれる。

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息子はいつも通り、嬉しそうに摘んで、小さな花束を。

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八重咲きの品種もあります。

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こちらは春の植え込み用に購入したプリムラ・パンジーなど

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たまたま出かけた先に、花苗生産のハウスがあり、
出荷作業真っ最中。ちょっと見学させてもらいました。

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見慣れているはずのハーブ類やトピアリーも、
どことなくオシャレに見えます。

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イースターみやげ

日本でもクリスマスやイースターのグッズが手に入るようになりましたが、
さすが本場は豊富。しかもそれが普通のスーパーやドラッグストアでも、
十分オシャレで可愛いものが購入できるので、ワクワクしてしまいます。
考えてみれば、日本のお正月飾りをどこでも変えるようなものですものね。

雑誌もイースター特集ばかり。
夢がふくらむイースターの付録までついていました。

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イースターエッグの染料やペイント資材だけでも、バリエーション豊か。
以前、玉ねぎの皮や野草で染めるの(古くからの方法)習いましたが、
イースター用に玉ねぎの皮だけがネットに入って売られています。

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たまにはパステルカラーもかわいいのでは、と染料を購入。
手描きの水仙が素敵なイースターエッグは園芸店にて。

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スーパーでも、オシャレでお手頃価格のイースターエッグ。

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みんなが息子へのお土産にくれたLindtリンツのゴールドバニー。
世界的に有名なリンツのトレードマークでもあり、工場の前では
巨大なゴールドバニー像がお出迎えしているとか。

1950年代にはじめてゴールドバニーが販売されたのち、オーストリアの
チョコレートメーカーからも同じような商品が販売されたそうです。
その後8年をかけた裁判ののち、その商標と権利をリンツ社が勝ちとり、
独占販売権を得たのは、わりと最近の話のようです。
ゴールドバニーは、赤いリボンがミルクチョコ、白がホワイトチョコ、
茶色はビターチョコ味で、最近では緑色のリボンのヘーゼルナッツ味も
登場。小さな鈴がまた愛らしく。

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スイス人は日本人の約6倍、チョコレートを消費しているそうです。
お土産にも、必ず数種類のチョコレートを持たせてくれます。
タマゴ型のチョコレートもどっさり。ネズミのチョコまで!
街のパティスリーでもオリジナルのヌガーでできたウサギなど
本当ににぎやかです。

Ostern イースター

スイスの農業研修初日に、屋根裏の私の部屋に案内された時、一番に目の中に
飛び込んできたもの。それは、柳の枝と水仙の花、それからバスケットに入った
イースターバニーとエッグ(チョコレート)お母さんからの「歓迎」のカード。
それまで張り詰めていた緊張感が、フっと緩み、嬉しかった事を覚えています。

イースター(ドイツ語でオーステルンOstern)とは、十字架に架けられ亡くなった
キリストが、甦ったことを祝う復活祭。クリスマスの次に大きな行事ですが、
現在はバレンタインデーのように製菓業界の商業戦略の方が印象的。クリスマス
が一段落し年が明ければ次はイースターといった感じで、スーパーには多種多様
のウサギやタマゴで溢れ、店先や家のディスプレイも見応えがあります。

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高さ30cm近くあるイースターバニー。

なぜ、ウサギとタマゴなのかというと。
野ウサギは豊穣、繁殖の象徴であったり、神話の中では「母」なる女神の象徴で
あるとされてきたそうです。それからタマゴは、生命の再生の象徴。また復活祭
前日までの40日間の断食中に卵を食べることは禁じられていたため卵は復活祭に
テーブルに載る第1の食べ物だったそうです。卵を彩色する習慣は、古く紀元前に
エジプトやペルシャで行われていたとも。

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研修時代は、イースターエッグ作りをし、直売所でも販売しました。
庭に隠しはしませんでしたが、当日の夕食時には、タマゴとタマゴをぶつけ、
どっちが強いか(割れないか)とみんなで遊んだのを憶えています。

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WEISS,GRÜN,BRAUN!

一週間程度の滞在期間でも、決まって私がやる仕事があります。
料理(日本/スイス),直売所のお店番,アイロンがけ,靴磨き,庭の手入れ,
馬房掃除,馬の世話,馬具の手入れ,犬のシャンプーなどなど
靴磨きやアイロンがけは、私の趣味。毎回お父さんは「もうアイロンがけは
したか?」「靴は磨いたか?」とからかい、お母さんは続々靴を出してきます。
今回は2mはある大物カーテンを洗濯し、アイロンをかけサッパリ綺麗に。

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それから、もう一つ欠かせないのが、ほぼ毎晩飲まれるビール瓶などの空き瓶。
(どうして、カゴ+空き瓶でも絵になるのでしょう。。)
これらのカゴにいっぱいになると、車に乗せて地区の回収コンテナまで捨てに
行きます。WEISS,GRÜN,BRAUN 白、緑、茶色とそれぞれ投入する口があり、
各自分類して捨てるわけですが、投入する度に下の方で割れる音がして、なんだか
悪いことをしてるみたい。息子は大興奮で緑色の担当をしてくれました。

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久しぶりの左ハンドル。「右車線」と呪文のように唱えながら。

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途中ポストにエアメイルを。

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Brot backen パン焼き

‘世界一のパン’と胸を張って言えるschwarz家のパン。
滞在二日目は、ちょうど直売所用のパン焼きの日だったので、
午前3時すぎから起きてヤル気満々だった息子とお手伝い。

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20150328-231854.jpg Zopf三つ編みパンの成形

20150328-232028.jpg 家の廊下には様々なパン用の粉各種をストック

20150329-024136.jpg 小さなパン職人。

20150329-024319.jpg 焼きたてパンを朝食に。

20150328-232357.jpg 小さいパン用ガスオーブン

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農業研修生だった私にとって、毎回AM4:00からのパン焼きの仕事は
とても興味深く楽しい仕事でした。当時は金曜日と土曜日の週二回。
その日の気候によっても左右される薪で温度を調節するのは難しい
けれど、一人で任せてもらえるようになり、やりがいを感じてました。

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現在は土曜日のみ。オーブンも3台に増え、パンの種類も3種類から
7,8種類に増えていました。

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10年前の研修初日に一口食べて思ったこと。
「今まで食べて来たパンの中で、一番美味しい!」
その感動は今も変わらず、訪ねて行く度に再確認します。
日本人のお米の消費量が減り、パン食が増え、美味しいパン屋さんが
増えてきたといっても、やはりパンの歴史の差なのでしょうか。
それとも気候や小麦等の栽培方法や品種の差なのでしょうか。
粉の種類の豊富さと風味、それからバターや牛乳など、原材料の質が
高く(粉もエメンタールの製粉所からから仕入れています)それを更に、
薪窯で焼きあげるから、別格の味わいなのだとは思いますが、スイス
では、何処へ行ってもパンとコーヒーが美味しいのが嬉しいし、この
家では、土曜日に焼いたパンを冷凍保存しておいて、その都度解凍し、
美味しい自家製ジャムやチーズなどと毎日1〜2回は味わえるのが、
何より幸せなことです。息子もパンの美味しさには感動してました。

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Emmenthal エメンタールへ

直売所で販売することになったという特製ドレッシングを仕入れに
エメンタール(典型的な穴あきチーズで有名な)まで、お供しました。
お天気も良く、最高のドライブ日和。
カメラ片手に常にイイ景色に出会わないかと、落ち着かない私の横で
体が時差についていかない息子はスヤスヤ。それもそのはず、機内でも
2時間程度しか寝ずに、8時間マイナスの時差にはさすがにシンドイ。
最初の3,4日は毎日午前3時から完全に目覚めてしまい、夕飯時にはもう
危うい感じでしたが、何しろ元気でいてくれたから助かりました。

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一見普通の家だけど、裏手にまわるとSalatsauce(ドレッシング)の文字!
小さな部屋にドレッシングと注文用紙などが置かれてます。

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手づくりのイースターのためのリースも無人販売。

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車で一時間弱のエメンタールはとっても美しい村。
家々を眺めているだけでも楽しいけれど、豊かな緑の丘が素晴らしい。

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スイス便り2015

スイスのファミリーとの出会いは、今からちょうど十年前。
農業研修の配属先であったSchwarz家は、日本人研修生を受け入れて当時すでに
約30年。一番古く、一番厳しいと言われる野菜農家でした。
日本での研修、チューリッヒ大学で一ヶ月の語学研修を終え、3月末にチューリッヒ
からの電車に揺られ1時間ほどのNiderbippへ向かうまでこれから一年間過ごす農家で
うまくやっていけるか、迎え入れてくれるのはどんなファミリーだろうかと不安で
いっぱいでした。幸い、町内にもう一人配属されたので心強かったけれど、同期の
スイス研修生は皆スイスのあちこちの農家(果樹や酪農も)に配属され、これほど手紙
を沢山書いた時期はないといえるくらい、週末訪ねて行く約束や相談事様々な出来事
など手紙でやりとりしました。遠い異国の地で携帯やメールに頼らない生活というの
はとても貴重な経験でした。

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昔話はほどほどにして…。
決して楽しいばかりではなかったスイスでの日々。けれども、それ以上にスイスの
四季折々の暮らしぶり、目に、胸に焼き付いている美しい景色、笑いあり涙ありの
ファミリーとの時間、あの地だからこそできた体験など、かけがえのない時間を
過ごさせてもらいました。それは思い出すだけでも私を助けてくれ常備薬のような
存在となっています。最初の研修が終わった後も、労働ビザを延長して再び半年、
その後も休暇と安いチケットを見つけては訪ねて行き、通算2年以上の滞在。
そして今回は三年ぶり、確か8度目の訪問。短い時間でしたが、いつもあたたかく
迎え入れてくれるスイスのみんなから元気をもらって帰ってきました。

20150325-204309.jpgSWISS AIRのメニュー

20150325-204351.jpgMittagessen(昼食)

20150325-204449.jpg青い空に、白い機体と赤いマークが映えます

これからしばらくの間、スイスで撮った写真を中心に毎回少しずつ、紹介していこう
と思います。私たちも慌ただしかったので、じっくりと振り返るつもりで。
毎日更新できないかもしれませんが、皆様に楽しんでいただけたら嬉しいです。

20150325-205114.jpgチューリッヒ着陸前の上空

20150325-205124.jpgチューリッヒ国際空港

20150325-205205.jpgスイスはデザイン王国でもあります

20150325-205212.jpgスイスはどこに行っても清潔感があります

20150325-205255.jpg飛行時間直行便で約12時間の旅。

20150325-205303.jpg3年前はやっと歩けた息子も、頼もしくなりました。