生活芸術家たち〜長野インタビュー〜

昨年秋に、はじめて本の取材を受けました。
先週それがついに発売されました。

『生活芸術家たち 長野インタビュー』

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日本で最も平均寿命が長く最も多くの“村”を抱える自然豊かな長野県で
クリエイティブな生き方、暮らし方をしている生活芸術家たちの生き方
を伝える本。

「‘消費’という、消えてなくなることにではなく
生きるために必要な何かを‘生み出し続ける’ことに足場を置く。
年齢や職業に関係なく、そんな生き方をしている人を
“生活芸術家”と名づけたい。」

14人それぞれの長野に暮らす意味や目的、これまでの足跡、夢など
美しい写真と共に、その生活スタイルを垣間見ることができます。

編集の方もカメラマンさんもとても素敵な方で、またひとつ大切な
人とのつながりを持つことができました。
そこから「本」という一つの共同作品が出来上がり、それが世に出て
誰かの手に届き、例えば長野移住や長野旅のきっかけになったなら。
そう考えると照れ臭い気もしますが、自力では作れないこの作品が
完成したこと、本当に嬉しく思います。
それも表紙はプチマルシェの大竹ファミリー!自慢の一冊です。
ご興味のある方はぜひご覧ください。

『生活芸術家たち 長野インタビュー』 1400円+税
セルフドクタークラブ

塩尻松本近辺では
●LABORATORIOさん
●Michishita Cafeさん
●松川パン商店さん
に数冊ずつ置かせていただきました。
また、山屋出店のマルシェやワークショップでも販売しております。

その他のお取り扱い店は以下のとおり。
来月頭〜長野での出版記念のフェアもありますので、
詳細決まり次第またお知らせします。

●長野県

<平安堂様>

長野店、飯田店、あづみ野店、若槻店、川中島店、東和田店、座光寺店、上田しおだ野店、茅野店、諏訪店、更埴店、佐久インターウェーブ店、伊那店、塩尻店、上田店

●東京都

<ジュンク堂書店 池袋本店>

<パルコブックセンター 渋谷>

●神奈川県

<湘南蔦屋書店>

<amazon.co.jp>Amazonでも販売します。

バラの季節を楽しむワークショップのお知らせ

5月に台風とは。
大きな被害もなく済みましたが、待望の恵みの雨もここ数日の
高温と強風ですっかり乾いてしまいました。明日は30℃以上だとか。
今年は一体どんな年になるのでしょうね、不安になってしまいます。

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そんな過酷な状況下であっても、庭の植物たちは本当にエライ!
特に、毎年ちゃんと出てくる宿根草の強さには、いつも感動します。

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オオデマリの後ろには、宿根アネモネ。
爽やかなホワイトガーデン。

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スパルタ教育の我が家のバラたちも、蕾がたくさん上がってきました。
春先はバラゾウムシ(長い口を持った体長5ミリにも満たない小さな虫。
新芽や、花首を刺して萎れさせてしまうので何しろ厄介。未だ画期的な
駆除の手段はなく、毎日バラたちを点検して手で捕獲するのが確実。)
との戦いを繰り返しながらも、どうにか今年も花が咲きそうです。
さて、そこで二つのワークショップのご案内を。

❶《バラ咲く山屋gardenの庭のお話ワークショップ》

山屋gardenの庭を歩きながら、植物の紹介と庭づくりのポイントなど
お話します。庭での自家製お菓子のティータイムの後には、摘みたて
のバラ主役の爽やかなガーデンブーケをお土産に作って頂きます。

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●5/31(日) 14:30〜16:00頃まで
●お一人様 3500円 (自家製お菓子とコーヒー(紅茶)付き)
●定員6名様
●場所は塩尻市宗賀。お申し込みいただいた方に詳しくお教えします。

*我が家には小型犬がいます。ご了承ください。
*汚れても良い靴、帽子、夕方は冷えますので羽織るものをお持ちください。

お問い合わせ、お申し込みは
mayu.yamamura@atorie-mayu までお願いいたします。

❷《香りを楽しむ6月のガーデンブーケ作り》

昨年9月ハーブ講座をやらせていただいた中山文庫さん。嬉しいことに
好評だったそうで、今年もお声をかけてくださいました。
摘みたての草花の香りに包まれて、バラやハーブで心癒されるブーケを
作ります。山屋ガーデンの写真をご覧いただきながら庭づくりの話など
含め、楽しい時間を過ごしていただきたいと思います。

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※写真はイメージです。

●6/7(日) 10:30-12:00
●お一人様500円(お飲み物ツキ)
●定員10名様
●持ち物:使い慣れている花ハサミなどあればご持参ください
●場所・お申し込み先 :「松本市中山文庫 0263-58-5666」まで。

☆5/17(日)は松本LABORATRIOさんのマルシェです。
「工芸の5月」で盛り上がっている松本へぜひお出かけください。
松本駅から徒歩5分程度です。11:00-15:00まで。
季節の寄せ植え、朝の摘みたてガーデンブーケ、リース等。

小さなスミレのブーケ

こんなにも「可憐」と言うコトバがお似合いの花はあるでしょうか。
毎年この時期に、庭のスミレのじゅうたんから花を摘んで、
小さなスミレのブーケを作ります。
よく見ていると、けっこうあちこちに咲いているこのスミレ(わりと大ぶり)
ですが、わざわざブーケにする人はいないのかもしれません。

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スミレを摘む度に、以前友人が勤めていたパリのお花屋さんに
飾ってあったスミレを思い出します。
フランスには‘スミレの村’と呼ばれる村があったり、
可愛い箱に入ったスミレの花の砂糖漬けがあったり、
陶磁器の絵柄によく登場したり。
日本人より、スミレとは馴染み深いようです。

雨のマルシェ

先週日曜日は、松本LABORATORIOのマルシェでした。
このマルシェは「晴れ」が付きものなのですが、あいにく予報より早く
雨が降りはじめ、雨のマルシェに。
桜は散ったけど、観光客も多く賑やかでした。

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朝摘みたての庭の花たち。
雨の日価格で、それぞれ旅立っていきました。

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貝母百合バイモユリだけをどっさり生けると本当に素敵。
そう思っていたら、出店者のはこべさんが30本もまとめて買って下さいました。
きっと素敵に生けていらっしゃるんだろうな、と想像してしまいます。

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大事そうにブーケを持つ姿をみると、嬉しくて。

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シックにまとめたビオラの寄せ植え。

次のマルシェは

*5/2(土) JAVAマルシェ (塩尻)11:30-13:30頃
今回もまだ野菜がとれないので、焼き菓子が並ぶかも。

*5/17(日) LABORATORIOマルシェ (松本) 11:00-15:00

これからは四季おりおりのGardenブーケをお楽しみに。

スノーブーツ

前回スイスから買ってきたお気に入りの防寒靴。
今迄大雪の時しか履いていませんでしたが、あんまり大事にし過ぎても
劣化してしまうモノだから、と年明けからちょくちょく履いています。

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残念ながら日本の農作業用グッズはだいぶ幅広くなってきたものの、好みのデザイン
や色のものは滅多にありません。もちろん地下足袋や田んぼ用長靴など、素晴らしい
モノも中にはありますが、基本的に年齢層の高い人がターゲットの商品が目立って。
スイスに行くと、大概はファームステイ先に滞在し、直売所や農家の仕事、料理
などを手伝って過ごします。どうしても行きたいお店のトップ3と言えば、スイス
の農協,MIGROS(スーパー),週に3時間しか開かない町内のリサイクルショップかな。
ショッピングが目当ての贅沢旅行でもないし、観光も研修時代にあちこち見たし(行き
たい所はまだ幾らでもあるけれど)この3つのお店に行けば、実用的で楽しいお土産が
手に入ります。

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なかでも農協は、シンプルな犬の首輪から、野菜のタネ、可愛い手袋や靴下、文房具
や調理用品まで、心くすぐるモノがたくさん!
作業靴も長靴もあれこれ買いたくなって、いつも消去法でなんとか絞っていきます。
作業用とはいえシンプルでカッコいい靴ばかり(しかも子供サイズも充実)だと思ったら、
それもそのはず、靴はほとんどがMade in Italy でした。 それが日本の農協並かそれ以下
の値段で売ってるんだから、陸続きのヨーロッパは羨ましい!
以前トランジットで数時間滞在したフィンランドでも、作業着や靴が可愛くて、甥っ子
へのお土産にと、農作業もバリバリできそうなカッパの上下(120cm)を買ったものが、
お下がりで私の元に帰ってきました。

以下、スイスのガーデンセンターにて。

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なんてカラフルな品揃え!
商品の見せ方も遊び心があって楽しませてくれます。

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大人買いしたくなるほど、写真も美しい種袋たち。
これらの前にいるだけで、想像力が湧いてきてワクワクします。
イギリスでは菱形の種袋もあったり、イタリアのはやけに大袋で、
なんでも何千粒も裸の種がそのまま入っていたり。
種袋だけの世界コレクションがあっても楽しそう。

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Februar 2月

2015年2月の始まりです!
「あけましておめでとう」から早一ヶ月。
今年は新年会もやらず、未だに今年顔を合わせてない方やご挨拶してない
方もたくさんいて気がかりなまま1月が終わってしまいました。

この冬もなんだかんだよく雪が降り、冬ならではの生活を楽しんでいます。

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雪が積もると鳥たちは行き場を無くし、木から木へと飛び交っています。
ちょとだけ雪が溶け土や草が見えた所に数羽集まっていたり、食べ物を
見つけるのも苦労していそうで、飾ってあったリンゴを持ち出しました。

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今朝も冷え込みは厳しく、家中の窓や花瓶の水が凍っていました。
午前7時半でも、外の幻想的な雪と結晶の世界に心奪われました。
ガーデンオブジェのバードバスも、本物の鳥と見間違えるような
氷の結晶をまとって。

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アイアンのオベリスクやアーチまで、こんなに芸術的に!

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バラ

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フェンネルシード

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ブラックベリー

雪の下ホウレンソウ

‘雪の下にんじん’や‘雪の下キャベツ’は有名ですが、‘雪の下ホウレンソウ’は
聞いたことがありませんよね?
秋に蒔いた寒締めホウレンソウが、年内にはまだ小さくて、必要な時にだけ
収穫していたのですが、雪のお布団をかぶって更にグッと甘くなっている
ホウレンソウを放っておくわけにはいかない!というわけで…

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雪降る中、この辺りかなぁ、と雪をかいてみると出てきました。
手で雪を払っても葉が折れてしまう程繊細で頼りない反面、甘みは抜群!
さっそく朝のお味噌汁に入れるととろける甘さで、寒い雪の朝の元気を
もらってポパイ気分。(ちなみに我が家の愛犬シュピはSPINAT。ドイツ語
でホウレンソウの意味。シュピのお父さんがポパイ、お母さんがオリーブ)

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スイスではホウレンソウを日本の様に株ごと収穫せず、大きな葉っぱ一枚
一枚収穫します。(よく私は頼まれましたが、時間がかかり大変!)
今回も根っこが凍りついていて地上部しかとることが出来ず、スイスを
思い出しましたが、調理する時はサッと洗えばいいだけなので手軽です。

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‘雪の下ホウレンソウ’なんて市場に出回っていないだろうと調べてみたら
山形でネット販売しているところがありました。今はネットなら本当に
何でも買える時代ですもんね。さすがに、葉折れやばらつきについては
注意書きがありました。

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雪のない真冬のガーデンは寂しいけれど、
雪が降っただけで絵になります。

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11月の畑

塩尻では、もうすでに何度か霜が降り、朝の最低気温が氷点下になったこと
がありました。夏野菜の名残(ナスやトマト、パプリカなど)も一気に凍みて、
無残な姿に。
その一方では寒さに強い作物がより一層逞しく色濃く育っています。
夏に苗を植えたトレビス(スイスではチコリーノ・ロッソ。イタリア語名?)は
初めてこんな立派に育ちました。

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今年最後のレタス類、水菜、凍る前に球になるかわからないキャベツや白菜、
ビタミン大根、カブ、ほうれん草、ちぢみ小松菜、むらさき菜、冬菜などなど。

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*今週末11/16(日)は松本LABORATORIOのマルシェです!
寒くなりそうですが、ひと足早いクリスマスリースや、
毎冬好評の手編みリストウォーマー各色もご用意します。
みなさま、ぜひお出かけください!

雨の連休

今年ほど、週末のお天気が悪かった年はないのではないでしょうか。
夏頃から週末といえば雨で、きっとせっかくの観光やレジャー、イベントが
台無し!という方も多かったのでは?、
まさに紅葉真っ最中の美しい信州も、この三連休の天気予報にはガッカリです。
近所ではぶどう、ドウダンツツジ、もみじ、イチョウ、ナナカマド、カツラなど
の木々が秋色に染まり、山も針葉樹の黄色と落葉樹の赤が美しく色づいてます。

さて、明日は本来ならば塩尻の美容室&ギャラリーJAVAさんでの月1マルシェ
の日だったのですが、夏場忙しくて種まきなどが出来ず、今とれる野菜がわずか
なので、今回は見送らせていただくことしました。楽しみにされていた方には、
申し訳ございません。
その代わり、12/6(土)のJAVAマルシェでは、クリスマスムードでリースなど、
賑やかになる予定ですのでお楽しみに!

前回のJAVAマルシェの様子

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松本一本ネギ、バターナッツカボチャ、人参

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人参のグリーンの葉っぱや茎は、引き立て役!
クルリと結んでみました。

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10月のガーデンブーケ

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ジャワ唐辛子、ピーマン、パプリカなど

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秋色リース

子育てと庭

図書館で表紙が気になって手にとった雑誌をパラパラめくっていたら、
とても興味深いページがありました。
コレが正解!ということがないのが育児。
きっと誰しも、コレでいいのか間違っていないか…と不安や悩みを抱えているもの
だと思います。私自身も、不安や悩むことばかり。特にこれからの世の中、どのよ
うに見守っていったらいいのか、とついつい不安になりがちですが、ちょっとだけ
ヒントをもらえたような気がしています。

子育てと庭 〜心の引き出しを増やす体験を〜
自然を体験することの重要性や子どもの成長という視点で庭の在り方を考える。
というタイトルの岡山大学大学院教育学研究科教授 高橋敏之さんの文章から
以下、印象に残った部分をピックアップして載せさせていただきました。

2010年、独立行政法人国立青少年教育振興機構が行った
「子どもの体験活動の実態に関する調査研究」で
「子どもの頃の自然体験はその後の人生に影響する」という結果が得られた。

成人に対する調査結果は、子ども時代の体験が豊富な人ほど
「やる気や生きがいを持っている人が多い」
「丁寧な言葉を使うことができるといった日本文化としての作法、教養が高い」
「小学校低学年までは友だちや動植物との関わり、小学校高学年から中学生まで
は地域や家庭との関わりが大切」
「年代が若くなるほど、子どもの頃の自然体験や友だちとの遊びが減ってきている」
の4点が挙げられた。
子どもにとって、自然の中で遊ぶことは教育的な価値が大きいと言われており、
大きく分けて二つのことを学んでいる。
第一は生命の生と死。
自然は人間も地球上の生命のひとしずくであることや、
全ての動物は他の動物は、ほかの命を奪って生き延びている事を教えてくれる。
第二は、同じ生命の仲間である動植物を知ること。
自分が見つけた動植物を昆虫図鑑や植物図鑑で確認することは、それ自体が楽しい
学びであり、動植物の飼育や栽培は、科学の目と心を育ててくれる。
しかし、悲しいことに日本の自然は確実に減少している。

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●庭づくりは高度な知的行為
園芸は、四季折々の移ろいの中で、時間と空間をデザインしていく高度な知的行為
であり、草花の高さや色合いを考えながら、想像(imagination)と創造(creation)に
頭脳を使い、体も動かす理想的な活動であると言える。
庭には身近な自然があり、様々な体験ができる。たかが庭されど庭。五感を刺激する
体験は、知らず知らずのうちに体に刻み込まれその人の心の引き出しを増やしていく。

一方で、公園に集まってゲームに没頭する子どもたち。その子たちは、つくられた
バーチャルな世界をかなり高額な金銭とともに消費するのは得意だが、何かを創造
する時には、実体験の多さが確かな助けになる。バックアップしてくれるのは、豊か
な経験の蓄積である。
多くの場面で当てはまることではあるが、特に子どもの成長には、バランスが大切
である。五感を刺激する身近な自然から得られる体験と、最新のテクノロジーに慣れ
親しむこととは、両方とも現代人にとっては大切なことである。しかし現状は偏り
すぎていないだりうか。確かに日本語はよくできている。多くの人が指摘するように
「家庭=家+庭」であるから、「家庭」には、「家」と「庭」はそれぞれ必要条件で
はあっても、単独では十分条件とは成り得ないのだろう。両方揃って初めて、必要
十分条件になるようである。

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*高橋 敏之 岡山大学大学院教育学研究科教授、芸術学博士。
専門は保育内容学、芸術教育学、児童文化学。