Endivien エンダイブ

今回のスイスでの仕事内容は、直売所の開店・閉店準備、品出し。
キャベツの出荷調整。にんじんの選別。エンダイブの収穫。業者さんへの
発注品準備の他、料理、掃除、洗濯、アイロンがけ、靴磨き、犬や馬の世話、
買い物や、資源ごみ捨てなど、相変わらず広範囲に及びました。
さすがに冬場なので、野菜農家の仕事と言えども、巨大冷蔵倉庫にストック
してある野菜たちを、調整し出荷するのがメイン。それでも唯一収穫作業が
できたのが、ハウス栽培のエンダイブの収穫でした。

スイスの代表的な冬のサラダ野菜のひとつであるエンダイブ。
日本でも時折見かける細葉で苦味の強いものに比べ、葉っぱが
幅広で、ほろ苦いけれど甘みが強く美味しい(息子も食べるほど)。

20160118-205706.jpg

前作の影響で、土壌からくるカビや腐りが発生しやすかったそうで、
大株で収穫できるものが少なかったのですが、実際に一番美味しい
のは中心部。
露地栽培では、そのまま育てると緑が濃く、硬くて苦い野菜ですが、
成長後に玉ねぎ頭帽子みたいなプラスチックのキャップをかぶせる
ことで、中心部が黄色く軟白して甘く柔らかいエンダイブになります。

20160118-205754.jpg

スイスでは、そのほかマーシュ、トレビス、ツッカーフットという
縦長に葉を巻いていく不思議なチコリの仲間の野菜、白菜、キャベツ、
ビーツなど、サラダで食べます。私の滞在先は大きな野菜農家なので、
毎回ふんだんにサラダが食べられるのが嬉しいところ。

20160131-071717.jpg

この白菜が伸びたみたいなのが、ツッカーフット。
直訳すると「三角すいのお砂糖」
昨年は、山屋の畑でも小ぶりでしたが収穫できました。
甘みとほろ苦さのバランスがクセになります。

トライアスロン

まだまだ過酷な旅はつづいたのでした。
(年末年始を挟んで24日間、スイスのファームステイ先に息子と二人で仕事の
お手伝いに行ってきた、旅の結末です)

成田へは8:55着予定が23:30にギリギリ到着(ちゃんと税関、入国審査はいくつも
窓口が開いていて、警官も普段並みの人数。その人たちも残業なのでしょうか…)
ほとんどの人はスイスエアがホテル代を補償し、送迎のバスで向かいましたが、
私たちは幸い家族が迎えに来てくれていたので、そのまま車に乗り込み一時東京
の実家を目指しました。歓迎のしるしなのか、雨女到着ともに激しい雨!

20160131-071040.jpg

ところが、この後関東甲信越地方に大雪警報とのこと。本当は実家に一泊した方
がいいかと思っていましたが、仕事もあるのでお土産だけ引っ張り出し、サッと
シャワーを浴びて、午前1:30いざ出発!すでに大粒の雪が降り始め、中央道へ
向かっている途中、通行止情報が入り急きょ関越道へ。吹雪の中を40キロ走行で
トラックにまみれながらの雪道運転。途中事故数カ所、かき分けた雪が凍りつき
ワイパーが止まったり、渋滞で止まっていたら抜け出せなくなったり。
群馬での通行止の電工表示板も横目にトラックにくっついて強行突破で進んで
いき、何とか上田・菅平までやってきました。その後は更埴-安曇野間で通行止
ということで、上田・菅平から下道。山屋に着いたのは13:30でした。

20160131-071112.jpg

東京から山屋まで11時間(私は半分運転。ちなみに通常は3時間弱で着きます)。
極めつけに、家の前の雪かきをしないと家にも入れず、車も停められない状況で、
雪かきに2時間!!
まるでトライアスロンのアスリートになったような気分でした。
機内でも数時間しか寝られず、親子共に時差ぼけの妙なテンションで。
結局その日は仕事をお休みして、雪かきと雪遊びに子どもも犬も大喜びの一日。
その晩は、倒れこむようにしてベットに潜り込みました。
それにしても、キャベツで体鍛えておいて良かった!

20160131-071151.jpg

ロシア初上陸

お待たせしました。

そんなこんなで、ロシア・ハバロフスク空港での一時待機が決まりました。
すでに飛行機に乗ってから15時間。空腹に苛立ち朝食を催促する人も出てきて、
急きょ機内での朝食サービスが始まり、皆ホッとしていました。
「空港の許可が得られたので、外へ行きたい人はロビーへどうぞ。ただし、
出発直前まで機内へは戻れません。希望者のみ入り口付近へ来てください。」
もちろん、私たちの答えはYES!

20160126-214049.jpg

20160126-214059.jpg

極寒のハバロフスク空港は氷点下14-20℃。ドアが開くと同時に肌を刺すような
寒気でしたが、この時ばかりは解放感に満ち気持ち良く感じられました。
タラップを降り、写真を撮ろうとカメラを向けて振り返ると、下で見張っていた
ロシアの女性職員が睨みつけながら、低い声で「ノー!ノー!」
50mほど地上を小走りに歩き、建物内へ入りました。臨時で開放してくれたような
こじんまりとしたロビーには、棚がスカスカの小さな免税店と、ニコリともしない
いかにもロシア人の店員さんがいるペットボトルとサンドイッチだけのお店。
そして、なぜかとても親切なキッズコーナー(わかってたのかと思うほど)が!

20160126-214849.jpg

20160126-214925.jpg

20160126-215655.jpg

ちょうど、お父さん一人(奥様は先に帰国。男同士の旅を楽しんでこられたそう)
で5歳と3歳の息子さん達を連れていたファミリーと一緒になり、子供たちは一気に
意気投合!!子供たちにとってはパラダイスのような空間になりました。
この境遇で、日本人(ハーフでしたが)の男の子たちがいたこと、キッズコーナーが
あったことは、天の救いだと思えたほど、ありがたく感じていました。

20160126-215956.jpg
4時間後にロシアのサンドウィッチ一切れと350mlのミネラルウォーターが
支給されました。パサパサのパンだったけど、とっても有難かった。

20160127-070132.jpg

20160127-124637.jpg

だんだん、日が暮れてきましたが、音沙汰なし。その間もロシア人の空港職員
は、寒さなんてなんのその!という表情で、ずーっと外でウロウロと到着を待って
いたのには感心しました。頭だけは毛皮だけど、体は薄着でビックリ!

20160127-124346.jpg

ロシアの可愛い消防車が続々集まってきて、みんなで不安になりました。
「荷物燃えたらショックだなぁ」と隣でつぶやく男性もいて。

20160127-124702.jpg

いよいよ、動きがありそうで窓際に人だかり。
今日中に日本に帰れるのか、このままハバロフスクで一夜を明かさないと
いかないのか…あと二時間くらいで日本だったのに。。。
不安な気持ちを胸にみんなで祈り見守りました。

20160127-125247.jpg

意外とあっけなく、何したのかもわからないまま、
「機内にお戻りください」のアナウンス!
全員慌てて用意して、小走りに戻ってゆきました。
3人の子供たちも、それはそれは嬉しそうに全力ダッシュ!

20160127-125749.jpg

機長から「嬉しいニュースです。エンジンも直り、システムもリセットできたので
準備ができたら飛び立ちます!」
喜んだのも束の間。「厳しい寒さのため、エンジンをしばらく温め、再び解氷作業の
ために1,2時間お待ちください。どうにか成田が閉まらないうちに到着できるように
祈ります。」???

席についてから、さらに二時間後、あたりはもう真っ暗。
ハバロフスクの足止め9時間。ようやく動き始めたのでした。
大変だったけど、トラブルこそ貴重な体験!と、どこか楽しんでしまう不謹慎な私。
一生、来ることはないだろうと思っていたハバロフスクに、降りたてたこともまた
思い出深い今回のスイス旅でした。

スイスからの旅路

20160125-064306.jpg

最後の最後で、見事な雪景色!
出発前夜から降り出した雪は15cm程度の積雪となり、朝の景色は
別世界でした。

20160125-064341.jpg

ダニエルも、空港まで送ってくれる前に、トラクターで除雪作業のお手伝い。

20160125-064427.jpg

子どもたちも、もちろん雪かきのお手伝いです。

20160125-064523.jpg

20160125-064535.jpg

心配だった交通事情は、高速道路が順調とのことで、
予定通り10:00にニーダービップの家を出発し、いつも通り1時間で
チューリッヒ国際空港へ到着。
そこまでは、順調でした。

1/16(土)13:00 チューリッヒ国際空港フライト時刻。

20160125-071621.jpg

まず機体の解氷作業で、乗ってから一時間待たされた後やっと離陸。

20160125-071932.jpg

20160125-072303.jpg
キッズメニューは、スイスでも子どもに人気のミートソース。

20160125-072319.jpg

私は、スイスの老舗ベジタリアンレストランのシェフ監修の野菜のラザニアを。

 

半分くらい飛んだところで、急病人がでて、酸素ボンベやら色々大慌て。
機内は電気が付き、「お客様の中に医療関係の方がいらっしゃいましたら
お知らせください」とのアナウンスが入り、ざわめきました。

20160125-072644.jpg

後にハバロフスクで緊急着陸が決まり、15分くらい滞在するはずが、
今度はエンジンとシステムのトラブルで点検に1.2時間かかるとのこと。
さらに、そのエアバスを整備できる整備士がこの空港にはいないから、
成田から飛んでくるので4,5時間お待ちください。ということことに。

まだ先は長いので、今日はここまでにしておきます。

ひとまず

なんとか無事に日本に帰って来ました!
帰国までにいくつかトラブルがあり、それをここでお伝えするには
ちょっと時間がかかってしまうので、また次回。

20160121-225516.jpg

20160121-225528.jpg

20160121-225550.jpg
次女の旦那さんダニエルと長男のティムが空港まで車で送ってくれました。

20160121-225647.jpg

20160121-225659.jpg

待っている間にみるみる大粒雪が降って来ました。

20160121-225711.jpg

リンゴジュースの瓶が可愛い。

20160121-225729.jpg

瓶のリンゴジュースとフレッシュオレンジジュースで11.50fr (1500円くらい?)
スイスは物価が高いけど、空港はなおさら。

20160121-225803.jpg
スイスのアウトドアブランドMAMMUTのショップも。

20160121-230138.jpg

20160121-230304.jpg

20160121-230403.jpg
スイスの国花エーデルワイスもモチーフに。

*お知らせ*
今週末は、帰国後さっそくのイベントです。

家フェス 2016わくわくマルシェ/すまいのマーケット

●1/23(土),24(日) 10:00-17:00
●松本めいてつショーホール
サンプロさん主催の第二回目のマルシェに参加します。
garden山屋は、ピンク系のドライフラワーのリースのワークショップ
を行います。各回6名様まで。参加料(材料費込み)2500円。予約不要。
10:30/12:00/13:30/15:00 の4回を予定してます。所要時間1時間程度。

屋外に出るのもちょっと億劫な時期ですが、様々なイベント盛りだくさん
の内容になっていますので、ぜひお出かけくださいね!

Auf Wiedersehen

20160116-162340.jpg

さよならスイス。
さよならスイスの家族。
いよいよ24日のスイスの日々が終わろうとしています。
これだけ雨ばかり続いていたのに、なんと最終日に一晩で
10cm以上の積雪!
もっと早くこんなに積もってくれたら、息子も遊べたのに。

20160116-162659.jpg

はたして空港まで、予定通り行けるのかちょっと心配です。

20160116-162724.jpg

まだまだ記事にしたいことは沢山あるので、続きは帰国後に。
しばしお待ちください。

Schafe 羊

20160116-160440.jpg

シェフ(ウルス)の趣味は羊。
カナダに研修に行っていました。おおよそ30-40頭の羊たちが
放牧地や敷地内にいます。

20160116-160452.jpg

先日紹介したキャベツの剥いた葉っぱが甘くて美味しいそうで、
乾草を与えてもあまり食べずに、バーバー文句言っているのが面白い

20160116-160504.jpg

20160116-160534.jpg

20160116-160546.jpg

20160116-160600.jpg

なかなかいい光景。男同士。

Kinder 子供たち

20160115-060458.jpg

向かいに住む次女ラーヘルの子供たちと、フリスピーで遊びました。
今年は冬休みが長かったそうで、12/22〜1/10まで子供たちと一緒に
過ごす機会が度々ありました。
お天気が良ければ、もっと遊べたのに。

20160115-055018.jpg

子供専用のお遊び用の小屋が可愛い

20160115-055125.jpg

ピンクの帽子がラーヘル

20160115-055216.jpg

6歳になったばかりのミルタは女の子ということもあり、
お姉さん気分で、息子に色々教えてくれます。

20160115-060053.jpg

徒歩3分の三女ミリアムの家へお茶に呼ばれて。

20160115-060557.jpg

20160115-061115.jpg

ジョーン・ディアの本物さながらのトラクター。
これが普通に農協で売ってます。

20160115-060635.jpg

シャボン玉までキレイに見える

20160115-060649.jpg

12歳のティム。
研修生の頃は、彼がまだ赤ちゃんで、ベビーシッターも私の仕事でした。
今では、逆に親切にお世話してくれてます。

Sushi

10年前も、日本のお寿司は有名で、都市のレストランなどで食べることは
できましたが、ここ数年、更にアジア食ブームが続いています。
新聞広告にものっていたり、スーパーでも日本米から海苔、おかき、など
簡単に手に入るようになりました。

20160114-065336.jpg

こちらの子供たちにも、私たちが到着するなり
「お寿司作ってくれる?」との質問。みなさん心待ちにしていたので、
最後の日曜日だった10日の夕食に、総勢11名分の海苔巻きとお味噌汁を。

20160114-065513.jpg

材料は、日本からお米、寿司酢、海苔。
こちらで、サーモン、ツナ(甘辛く煮て使用)きゅうり、アボカド、卵

20160114-065537.jpg

サーモンは薄く輪切りにしたきゅうり(直径4,5cm、長さ30cm位のが一般的。
今は主にスペイン産)やアボカドと手毬ずしにしたり、軍艦に。

20160114-065831.jpg

息子は人数分の国旗(よく子供用のお寿司に刺してあるのを真似して)を。
もちろん、スイスと日本は欠かせません。

20160114-065938.jpg

日本から自家製味噌とカツオ出汁スティックも毎回持ってきます。
野菜を数種類のお味噌汁も毎度ながらに大人気!
今回初めて重鎮豆腐も持参しましたが、スイスで売ってるのはもっと固い
そうで、(そもそも大きなお店などじゃないと売ってない)好評でした。

20160114-065954.jpg

スイスではお寿司は高級品。今回もみなさんに喜んでもらえて、少しは恩返し
できて良かった。

Gewitter 雷雨

1月に雷雨!!
一昨日の、真冬の雷雨には皆ビックリ!

くる日もくる日も、雨が降ったり止んだり。
金曜日からは、冬らしい気候になるそうです。

20160113-064017.jpg

クリスマス頃の冬らしい朝の風景

20160113-064102.jpg

20160113-064211.jpg

自然界が創り出す芸術品は素晴らしい。

20160113-064317.jpg

20160113-064334.jpg